米津玄師「LOSER」について発売前だけど愛を語りたいのに語彙力がない
米津玄師の約1年ぶりとなる両A面シングル『LOSER / ナンバーナイン』
9/15にYoutubeにてLOSERのミュージックビデオが公開されました。
「発売まであと1週間…ネタバレは嫌だけど見るの怖い…!」
となっていたんですがCMが流れ始めたことでこりゃ辛抱たまらんと、昨日視聴しました。その話です。
先に結論にならない結論を申しますと、「溶けるレベルには良い」です。
ネットでは「ハチが消えた」「今までの米津さんと違う」なんて言われてますが、その通りでした。でも、そうじゃないんです、そういう一言で「消えた」「違う」とかでは言い表せない良さみが今回のLOSERという曲にはあるのかなって思います。
MVの話
まずMV、なんなんだあれは!(喜怒)
初見でちょっと笑ってしまったんですが、辻本知彦さんという、日本人で初めてシルク・ド・ソレイユのダンサーにもなったワールドクラスの方らしいですね。(米津さんいっつもこんな感じでくねくねしとったやん と思ったなんて言えない)
米津さんの長い手足が生かされたというか、米津さんだったからこそ違和感なくできたのかはわかりませんが、アンビリーバーズのもそうでしたが、言いたい言えない想いを歌で体で出そう出せないどうしようみたいな、私は見ていて切なくなってしまいます。(語彙力不足①)
撮影場所がどこだとかそういう場所はストーカー(と言う名の特定班)にお任せして、スポットもそれぞれLOSER(負け犬)と聞いて「あぁ…」となるような場所が多いですね。
学校(教室)
→階段から落ちる
→水の中に沈んでく
→光が遠くに見えるトンネルの中でさ迷い歩く(壁を見るとけっこう進んでない)
→ビルの屋上 in 夕方(このビル街はマンションかもわかりませんが、ビル街=社会のイメージが濃いので、社会の中での負け犬っぽい意味かな と)
→雨が降ってきて夜になる(悩みを洗い流すor涙 どちらの意味ともとれそう)
さいごのちょっとお口ニコニコしてるのはこれなんなんだろうか、意味があるとしたら少しでも吹っ切れたのかな?なんて思いますが、いかんせん米津さんの笑顔なんて滅多に見れたもんじゃないからそっちに意識が行ってしまいますね。
曲調の話
ぶっちゃけアンビリーバーズ→音楽隊の第一印象が良くなかったので、少し不安でした。なんたってゴーゴー幽霊船、MAD HEAD LOVEにハート撃たれてハマりだした根っからのYANKEE厨・diorama厨ですから。
アイネクライネよりメランコリーキッチン、Flowerwallより懺悔の街、メトロノームよりUndercoverで心臓ズンズン震わせたいんです。
でも聞いて、「あ、好きだな」ってなったっていうのも、そこらへんがいいバランスの曲調なのかなって思ったからです(語彙力不足②)
「ハチは消えた」の前情報で聞いたので、どんなもんかと聴いて、確かにハチは消えてました。いい意味で。Aメロからせわしない曲なのにちゃんと聞けるのは、6年前の米津さんじゃなく、今の米津さんだからつくれる曲なんだろうなってママは思うわけです。そんな意味でもAメロはボカロ特有の早口みたいな、ラップっぽいような、「昔の米津さんの曲っぽいな」と感じました。
Bメロ、なんかに似てるなと思ったらそれこそ私の大好きなMADHEADLOVE傾向な気がするんですよ。サビを伺うような、沈んだり覗いたりするような、わかるかなぁ…?(語彙力不足③)
なので私的にはBメロが心底たまらんです。からのサビの流れ。
吹っ切れたようなちょっととんだ明るい歌詞にぴったりの、安心できるここ最近の米津さん傾向な気がするのは多分私だけです。
個人的なアレ(どれ)としては、diorama派・YANKEE派・Bremen派、みんなが仲良くなれる1曲なんじゃないかな=と…
「らーたったらったったった」
これを待ってました。
毎シングル必ず1曲、このらっぱっぱ系掛け声(?)がないとなんだか落ち着かなくて。
これは私だけじゃないと思います。
歌詞の話
正直これ、泣き歌だと思うんです。
四半世紀の結果できた 青い顔のスーパースターが お腹空かして笑ってる
ここ。
この曲「LOSER」は、米津さん自身の曲なんじゃないか?ときっとみなさん思ったはずです。
四半世紀=25歳で米津さんは、レコード大賞優秀アルバム賞を受賞しています。個々の考えはあれど一般人からすれば「スーパースター」と名乗っても問題ないような肩書です。
未熟者の意味でも使われる「青い」 顔した「スーパースター」
食欲は三大欲求の一つでもありますから、お腹空かして笑ってる=満足していない という意味に聞こえます。
前後の歌詞とくっつけると、なんだか夢見た場所なのに、なんだか違うな というか、ひとまず現状に満足してないような気持が伺えるような気がします。
でかい自意識抱えこんではもう摩耗 すり減って残るすっぱい葡萄
葡萄といえば、「こころはくだもの」ですね。
ここで米津さんの過去のツイートを思い出しました。
「こころにくだもの」
— 米津玄師 ハチ (@hachi_08) 2015年9月2日
最近よく子供のころを思い出す。こころもからだも大きくなったけど、その分どうにも満たされないものが増えていくような気分になる瞬間がある。不安なときほど明るい言葉を繰り返すのは、その言葉に宿る思い出に縋っているから。この曲はアレンジにほとんど悩まなかった。
「こころはくだもの」が明るい言葉に縋ってできた曲なら、LOSERというこの曲はいったいなんなんだろう、と。決して明るくはない歌詞、むしろ過去を自分から思い返して、私なら辛くてたまらないけどなぁ、と思いました。(語彙力不足④)
あ、あと
長い前髪で前が見えねえ
だろうね、知ってたよ(真顔)
REISSUE RECORDS より引用。
ああ 分かってるって 深く転がる 俺は負け犬
ただどこでもいいから遠くへ行きたいんだ それだけなんだ
遠くへ行きたい的なことはツイッターでも言ってましたね。今はそのツイートは消してしまったみたいだけど、「遠くへ行きたいなら北海道においで」って言った覚えがあるので確かです。(なんで消したんだろう?)
歌いだして フワフワして いちゃう前に はいさよなら
なんだか、人気絶頂で引退してしまいそうなタイプ風な言い方ですね。
永遠の宿所もそっぽ向いて 天国は遠く向こうの方へ
でも、まだまだ終わらなさそうで安心します。
ここいらで一つ踊ってみようぜ 夜が明けるまで転がって行こうぜ
聞こえてんなら声出して行こうぜ
これを見て思ったのが、花ゆりが行けず夏フェスが初米津さん、そのあとに音楽隊に言ったらその変化に驚かされて、何が一番驚いたって、「声でてんのか~!」「みんなも歌って~!」みたいな、聴いてる人への煽りが積極的だったこと。
そういう意味でも、この"みんなで騒いで楽しもう"精神は、今の米津さんだからこそ出てくるフレーズなのかなぁ、と感慨深く思います。(無理してでも花ゆり・帰りの会行っとけばよかったと後悔)
そして、
愛されたいならそう言おうぜ 思ってるだけじゃ伝わらないね
米津さんが欲しいならそう言わなきゃ、思ってるだけじゃ伝わらないんです。北海道ライブしに来てください!!!!!!!(切実)
そんなこんなで、
米津さんがいてくれるなら、私は夜が明けるまで踊って転がって声出し続けます。
\( 'ω')/ウオオオオオアアアーーーッ!